植山周一郎著、、『世界とつきあう心得 海外旅行からビジネスまで』は(阪急コミュニケーションズ)は、50年以上の国際経験を持つ著者が、グローバルな観点から「知っておくべきこと」を記した書籍です。そのアプローチは、「心構え」「語学術」「海外旅行&主張術」「ビジネス術」「海外赴任術」「おもてなし術」とさまざま。その中からきょうは、第2章「世界とつきあうための語学術」を本日はご紹介します。

 
■ 中学英単語だけで充分に話せる

ビジネス交渉も含め、ほとんどの会話は中学校の英語の授業で習う語彙で間に合う。著者はそう断言しています。その例として挙げているのが、「わが社のテレビは画像が鮮明で、信頼性が高く、価格も高くない。ぜひ御社で買っていただきたい」というビジネス交渉。


Our color TVs have very good picture quality. They are very reliable and not too expensive. Please buy them.


たしかに、これなら中学で習う英単語で充分です。また、「あなたと会っていると私はとても幸せです。お互いに美術や音楽が好きだし、ずっと話していて、すごく楽しいです」というような日常会話も次のとおり。

I am very happy when I meet you. We both love art and music and I enjoy talking with you.


こちらも中学英単語だけでOK。このように、まったく難しいことではないので、まず挑戦してみることだというのが著者の意見。(62ページより)

英語でいつでも自己紹介できる準備をする


2020年に東京オリンピック/パラリンピックが開催されることもあり、今後の日本に外国人が増えていくことは確実。そこで、突然話しかけられたときのため、基本的な自己紹介を英語でできる準備をしておくと便利だそうです。たとえば著者の場合は、次のようになるのだとか。


My name is Shu Ueyama. Please call me Shu. I live in Tokyo and I am a consultant. My hobbies are golf, music and cooking. I live with my wife, Chieko and our daughter, Kei in Suginami-ku.


(私は植山周一郎です。周と呼んでください。東京に住んでいて、コンサルタントをしています。趣味はゴルフ、音楽、料理です。妻の知恵子と娘のけいと一緒に杉並区に住んでいます。)

このように、こちらも中学校で習う英単語で問題なし。難しい単語を使うのではなく、まずは自分のことを紹介できればいいというわけです。(64ページより)


■ 発音がうまくなるヒント その1


二重母音と長母音を区別すると、英語の発音は格段にきれいになるといいます。たとえばcoatはカタカナでは「コート」と書かれますが、発音は「コウト」に近く、catchの過去形のcaughtこそが「コート」。

またRとLは日本人にとって最も苦手な発音のひとつですが、誰にでもできる発音方法があるのだそうです。たとえば、rightとlightがそう。Rを見たら、その前にwがあるものと思う。Rightは舌をうしろに引っ込めて「ウライト」と言い、lightは舌先を上の歯の裏側に軽くくっつけて「ライト」と言えば完璧。また、wrongは「ウロング」、roadは「ウロウド」と発音すれば完璧だといいます。(70ページより)



■ 発音がうまくなるヒント その2


日本語の「や行」は、本来ならya-yi-yu-ye-yoであるはずなのに、yiとyeの音が欠落し、「や」「ゆ」「よ」の3つの音だけ。ただし恵比寿を「ゑびす(yebisu)」と書くように、yeという発音はかつて存在していました。しかしyiは、行方不明のまま。そして、ここで取り上げられているのは自分の年齢について話す機会についてです。


I am 30 years old.(私は30歳です)


この場合、日本人のほとんどが「year」ではなく「ear」の発音をしてしまっているのだとか。yiという音のない日本人にとって、ear(耳)とyear(年)の区別が難しいからだといいます。これを強制するためにいいのは、「や・yi・ゆ・ye・よ」と、yの子音を意識しながら発音すること。これを繰り返していくと、やがてyiの発音ができるようになるそうです。それができたら、次にすべきはeast(東)とyeast(イースト菌)の練習。この区別ができるようになったら上級者だとか。

このように、日本語にない音は、少しだけ意識して発音してみることが大切。すると、だんだん違いがわかってくるといいます。また、綴りに頼ることなく、耳で聞いたアクセントをそのまま真似してみることも、発音がうまくなる秘訣だと著者は説明しています。(72ページより)


本書は平易な文章が魅力的。1見開き1項目になっているので読みやすくもあります。空いた時間にページを開いてみれば、無理なく国際的な感覚を身につけることができるでしょう。


MIMの日本語サポートデスクだからこそ実現できる アメリカNY短期ビジネスインターン留学
・1年MBA留学であなたもキャリアアップしてみませんか?
MIM : Manhattan Institute of Management | マンハッタン インスティテュート オブ マネージメント

iStock_000010827673_Small